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猫と三味線

maneki-neko-02三味線を習っているというと、ほとんどの人が「本当に猫の皮なの?」と尋ねてくる。答えはYes! うちにも猫の皮を張った三味線がございます。

長唄用の細棹の場合、猫皮を張るのは、おもに舞台用の紅木の三味線。猫の皮は「四つ」と呼ばれていて(表皮に乳房のあとが4つ出るため、そう呼ばれている。四足で歩く獣を表す意味も含まれると思う)、よい音色が出るといわれている。舞台では、表も裏も「四つ」を張り、象牙の糸巻きをつけた三味線を使うのが一般的。撥も駒も象牙製だ。

三味線という楽器は個体差が大きいけれど、猫の皮の音は総じて澄んでいて、華やかだと思う。うちの稽古用の花梨の三味線には犬皮を張っているが、こちらは重めでがっしりした音。舞台用のほうが音が大きく、クリアな音色がする。あ、犬皮を使うのも本当デスヨ。合皮もあるらしいが、稽古用には通常、安価で丈夫な犬皮を張る。皮は湿度の変化に弱くて、湿気を含んだあとが怖い。破れやすくなるのだ。犬は破れにくいが、猫はけっこう破れやすい。高いほうが壊れやすいって、なんだかなぁ…。

そういえば、家元のお宅にも、わが師匠のご実家にも猫がいる。津軽三味線の故・初代高橋竹山さんのお宅にもたくさん猫がいたそうだ(これは2代目の竹山さんから直接伺った話)。三味線を弾く人には猫好きな人が多いのだろうか。猫皮の三味線を弾いている横で、飼い猫たちがごろりと横になっているなんて、私のまわりではわりとフツーにある風景なのだが。

うちの犬は犬皮の三味線のにおいをかいでも、変化なし。猫皮でも同じ。三味線の音はあまり好きではなさそうだが(というより、三味線や撥を舐めようとして怒られたからだと思うが…)、とりあえず慣れてしまったようで、私がお稽古中もそばで平然と寝ていたりする。

photo/うちのまねき猫その2・デカバージョン。高さ約22㎝。今のマンションに引っ越したときに母が贈ってくれたもの。たち吉製らしい。右手と左手、どっちを挙げてるのがいい?と聞かれて、人を招くという左手挙げにしてもらった。男か女かわからないけど、このまねき猫はけっこう美人だ。

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