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北斎展

hokusai-2005昨日、東京国立博物館で「北斎展」を観る。

会期は12月4日まで。終了間近なので、平日の昼間でも非常に混んでいた。月末&年末進行で仕事も忙しいのだけど、カレンダーを見ると昨日しか行く日がなかった。で、慌てて出かけた。そんな焦り組がこの時期、多いんだろうね。

12時すぎに現地に行ったら、入口の前で長蛇の列。待ち時間30分と言われた。「4列に左から詰めて並んでください」と係の人。このあたりはさすが日本人(外国の方も多かったが)、隊列を乱すことなく、整然として。みんな、心の中では「うぜ~」と思ってるはず。でも、文句を言う人もおらず、列は静かに少しずつ進んでいった。

結局、20分待ちで中へ。入場をある程度制限しているにもかかわらず、中は人、人、人。小さなサイズの作品が多いから、みんな展示ケースに張り付いて観るのだが、絵の近くになかなか行けない。満員電車のように隣の人と体が触れ合う。ぐいぐい押す人、割り込んでくる人も多くて(オジサン、オバサンがとくにひどかった)、いきなりうんざり。

ueno-park気を取り直して、北斎の作品を1点ずつ眺めていく。代表作である「富獄三十六景」「北斎漫画」といったシリーズはもちろん、人物や花鳥を描いた浮世絵と肉筆画が300点。6つの時代に分けて、北斎の絵の変遷を辿るような展示構成だ。

圧巻だったのは、最晩年の「画狂老人卍期」の肉筆絵画。大胆なデフォルメと迷いのない線の伸びに、老境に達した北斎の技と心意気を感じた。混雑の中でも何度も戻って観てしまったのが「鼠と小槌図」「月みる虎図」「柳に燕図」。これらの絵を前にして、涙腺がなんだかゆるんでしまった。

哀しいのではない。嬉しいというのもちょっと違う。なんだろう。とにかく、すごいものに触れてしまったという感動なのかな。絵を観てこんな気持ちになったのは、過去にも何度かある。伊藤若沖展でもそうだった。最近では(と言っても2年前になるが)アントワープの美術館でP.ブリューゲル(父)の「狂女グリート」と対峙して、しばらくその場を動けず、ただうるうるしながら魅入っていたことを思い出す。「狂女グリート」は大学生の頃、画集で観て引き込まれてしまった絵で、私がもっとも好きな絵画のひとつである。ブリューゲルの作品は群集を描いたものが多く、構図がちょっと浮世絵っぽいと思う。

今回は、絵の前で立ち止まってじっくり観ることができず、非常に残念。2006年3~5月はアメリカへ巡回という。京都国立博物館ではやらないのかな。京都でやるならもう一度観にいきたいなぁ。

「北斎展」公式サイト 
東京国立博物館 TOPページ 

photo/上・「北斎展」図録(激重!見ごたえアリ)と壁紙を待受画面にしたmy携帯。公式サイトから壁紙を携帯にダウンロードしてチケット売り場で掲示すれば、100円割引だ。
下・青空にイチョウの紅葉が映えて。29日午後3時半ごろ、上野公園にて。

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