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特別展「浮世絵の楽器たち」

ukiyoe8日、快晴の午後。取材の帰りにぶらぶらと表参道へ。

久しぶりに旧同潤会アパートの前を歩く。再開発のビルはずいぶん出来上がっているようす。覆いがはずされて、1Fのテナントエリアが丸見えになっていた。ガラスも入っていないスペースも多く、コンクリートむき出しで内装はこれからという感じだが、ショップが立ち並ぶさまがなんとなく想像できた。

2F以上のフロアの窓枠の一部が焦げ茶色だった。工事中の仮枠なのかもしれないが、レトロな感じがして、ちょっとワクワク。アパートが壊されたときはただ残念でモダンなビルなんて嫌だなぁと思っていたけれど、今では完成が待ち遠しい。設計は安藤忠雄&森ビル。名称は表参道ヒルズとなる。

表参道を歩いたのは、太田記念美術館に行きたかったから。ここは浮世絵の美術館で、地味だがけっこうおもしろい展示をやっている。10/1から特別展「浮世絵の楽器たち」を開催中。行かねば~!と思いつつ、10月の前期展示は見逃してしまった。で、本日ようやく、後期展示を鑑賞。

三味線、胡弓、琵琶、琴、太鼓、鼓、鉦、笛、鈴など、さまざまな楽器が登場する浮世絵を集めたユニークな展覧会。歌川広重、歌川豊国、月岡芳年などの浮世絵とそれぞれの楽器の実物が展示されている。絵のなかの楽器を奏でる人たちの表情の描写が活き活きしていて楽しく、長い間、魅入ってしまった。

錫杖(僧が持つ金属製の杖)、拍子木や砧(布を叩いてやわらかくするための木の棒。歌舞伎の下座音楽でも使われる)も楽器としてとらえられており、当時の人々の暮らしに根ざしたたくさんの“江戸の音”を感じることができた。三味線の箱なども浮世絵にきっちり描かれていて、おもしろい。今でいうハードケース。桐の長箱も展示されていた。

広重の「東海道五十三次」にも楽器が登場していて、何枚か掛けられていた。特筆すべきは「北斎漫画」がずらりと展示してあったこと。北斎も、楽器を演奏する庶民の姿をおもしろおかしく描いている。広重と北斎の描く人物はブサかわいい姿が多くて、非常に人間くさい。端整な美人画も好きだが、漫画チックな描写も眺めていて飽きない。

展示物の三味線の駒と糸がなんだかヘンだったのは(2の糸が1の糸の糸道にかかっていた&糸自体が駒の糸道にちゃんと乗っていなかった)、楽器保護のため? 重箱の隅をつつくようだが、ちょっと気になってしまった。ベルギーの楽器博物館で、皮のど真ん中に駒が置かれた三味線が展示されていたのを思い出しちゃった…。

特別展「浮世絵の楽器たち」 10/1~26、11/1~26、太田記念美術館。
週末に演奏会も催されている。11/19は長唄「吉原雀」。

photo/「浮世絵の楽器たち」図版。三味線を弾く美人さんの絵は月岡芳年の作。my象牙撥とともに。

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