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日本橋にて

Kandamatsuri12日、第五回「樂名會」@日本橋公会堂ホール(日本橋劇場)。わが家元も同人の長唄演奏会。最寄駅は水天宮前だ。神田祭真っ只中、神輿があちこちに! ここはお江戸日本橋。長唄を聴くには絶好のロケーションである。

番組は「月の巻」「外記猿」「石橋」「臥猫」「船弁慶」。濃厚だ。ここ数日の初夏を思わせる気候のなか、この編成はなにか暑苦しいような…(気候のせいというのもヘンな話で、失礼!)。しかし演奏は全体的にさらりとして、重すぎるということもなく。さすがに演奏時間約53分の「船弁慶」が終わった後は、お腹いっぱいな気分だったけど。

「外記猿」でお囃子を入れず笛と三丁三枚だけで演奏というのは、個人的に初めて観た。ほかの番組とのバランスもあるのだろうが、シンプルに徹した印象。また、構成のシンプルさという点では二丁二枚の「臥猫」が群を抜いていたが、この曲自体がちょっと変わっていておもしろい。モダンな曲想だけど、作られたのは18世紀半ばごろ。鳥羽屋三右衛門作曲。「眠り猫」とも呼ばれる“秘曲”だそうだ。

「月の巻」は女流の唄と男性の三味線。華やかで美しかった。江戸後期の作で、狂言(歌舞伎)「月雪花蒔絵の巵(つきゆきはなまきえのさかずき)」三変化で使われた曲という。「雪の巻」は清元「納豆売」で、「花の巻」は長唄「巌磐石千歳草摺(いわおばんじゃくちとせのくさずり)」。歌舞伎で、どのように演じられたのか興味深い。

「石橋」はカッコよくて品があり、私が好きな曲のひとつ。ここではすっきり系?にまとめた感じ。お囃子もカッコよかった! トリの「船弁慶」は明治3年(1870)、能+三味線というコンセプトから生まれた“今様能楽”の曲。唄も三味線もお囃子もすべて聴かせどころはたっぷりだが重すぎず、流れはスムーズでむしろ軽快な印象もあった。そういうところが、樂明會らしさなのだろうか。

見た目ヘビーなフルコースだけれど、胃もたれせず、後味すっきり。そんな感じ。でも、個人的にはデザートはもう少し濃くてもよかったかな。別腹だし~。……諸先生方には、私が長唄について語るなど百年早い!と叱られそうだけど、書いちゃいました。ごく私的な感想ということでご理解くださいませ。ああ、三味線頑張ります~。

photo/終演後、日本橋公会堂を出ると目の前に神輿が出ていた。祭だねぇ。この神輿は写真のようにおとなしめだったけど、大通りのあたりは神輿や太鼓の練りがたくさん出ていて、にぎやかだった。

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