長唄

邦楽いろは亭

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昨今は、芸能界にとどまらず、スポーツ、文化、政治、経済…あらゆる分野で“イケメン”と称される御仁がバリバリご活躍。伝統芸能の世界では歌舞伎俳優サンは当たり前ですが、邦楽界にも“イケメン”がたくさんおられます。

その中でもフレッシュな“若手イケメン邦楽演奏家”による新しい演奏会が、11月11日(水)に成城にて開かれるという情報をキャッチ。…この演奏会のことは以前から存じ上げていたのですが、宣伝遅くなりましてスミマセン(>_<) 

楽器の解説なども入れて日本の音を探り、名曲を聴くというレクチャーコンサート。いままで長唄を聴いたことがない人も、楽しめそうですね。舞踊も観られるのがウレシイ。女性もみなさんイケてます。ところで、“イケメン”と対になる、いわゆるいまどきの美人サンを表す言葉ってなんだろうね~。

 「第1回 邦楽いろは亭 ~日本の音ってなぁに~」
  
2009年11月11日(水) 19時開演(18時半開場) 成城ホール
   入場料2000円、学生1000円、小学生以下無料

   ※詳細はこちら→杵屋佐吉オフィシャルウェブサイト

「当日券もありますので、みなさまどうぞお気軽にお越しください!」と、主宰の杵屋佐喜さん。もちろん、この方も“イケメン”です!

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暑中お見舞い申し上げます

Summercut090722東京は曇天。空の明るさは少しは変わったのだろうか。その時間、空を眺めてもよくわからなかった。ま、日食メガネも用意してないし、晴れていても私には見られなかったわけですが…。

テレビで各地からの観測情報を見た。上海が夜のように真っ暗になっていて、想像以上の暗さにびっくりした。太古の時代、日食で太陽の明るさが(一時的に)失われたとき、人々はそれを世界の終焉と思って驚き、逃げまどったという。太陽が欠けて、隠れ、ダイヤモンドリングが表れるようすはとても美しいが、なぜこうなるのかわからなければ、美しさよりも暗くなることの怖さが先に立つと思う。太陽を信仰の対象としていたなら、なおさらだ。

太陽は地球にとって、なくてはならないもの。というより、太陽系では太陽があるから地球がある、といったほうがよいのかな。とくに夏は日光を浴びることをついつい避けてしまうけど、大多数の生物は光がないと生きていけないわけで。感謝しなくてはね~。

いよいよ暑さ本番(今日は涼しいけど…)、暑中お見舞い申し上げます。

今日はちょっと欲張って、久しぶりの長唄ネタも。ついにわが一門の家元、杵屋佐吉師の公式ホームページができましたので、ちょっと宣伝しておきます。みなさま、ぜひご覧くださいませ!

杵屋佐吉オフィシャルウェブサイト http://www.samonkai.com/

photo/「暑中お見舞い申し上げます!」先週、散髪して豆柴モードになったまいっち。ポメラニアンです、一応。

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愛宕にて

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5日、青松寺での「花まつり」長唄のイベント終了。

会場の青松寺の観音聖堂は正面の高いところに観音像が安置されていて、教会の礼拝堂のようなモダンな造り。その観音像を背面の頭上に掲げ、杵屋正邦作曲・三弦二重奏曲「春興」を弾く。

幕のない舞台で、ギャラリーを前に三味線を持って歩き、座る。一連の所作がキレイにできない。着物を着慣れていないのがさぞバレバレだったはず…。

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花まつり

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この週末、お寺で三味線を弾くことに。広いお堂で三味線はどんな音色になるのだろうか。

場所は愛宕の青松寺。ここで行われる「花まつり」は、長唄、歌劇(語りと歌)、クラシック演奏、合唱などさまざまな音楽で彩られる。今年のイベントに合奏曲で出させていただくことになった。はい、足を引っ張らないように頑張ります…。

桜は散り始めているけれど、春のひととき、みなさまぜひぜひお越しください! 長唄は5日(土)17:00~。入場無料です。境内は蓮の花の光のオブジェで幻想的な空間になっているとか(3/31~4/8)。こちらもぜひお楽しみに。

釈迦降誕祭「青松寺 花まつり」

日時:2008年4月5日(土)17:00~、6日(日)14:00~
場所:青松寺観音聖堂(入場無料)
     東京都港区愛宕2-4-7
       東京メトロ日比谷線「神谷町」駅 3番出口 徒歩8分
       都営三田線「御成門」駅 A5番出口 徒歩5分
       慈恵医大病院向かい

プログラム:
●5日17:00~
《第1部》三味線と長唄
出演/杵屋佐吉、杵屋佐臣、門下一同 曲目/三弦二重奏曲「春興」、「吾妻八景」
《第2部》物語と歌「お釈迦様の誕生」
脚本/山本清多、語り/西川明(劇団民藝)、歌/牧川修一、五十嵐修、松本宰二、木村俊光、演目/青松寺オリジナル作品「お釈迦様の誕生」
●6日14:00~
《第1部》チェンバロソロ
演奏/佐野美友子 曲目/D.ブクステフーデ「プレリューディウム ト長調 BuxWV163」、J.S.バッハ「アンナ・マグダレーナ バッハのための音楽帳より」他
《第2部》女性だけのアカペラ・カルテット
出演/XUXU(しゅしゅ) 曲目/ラロ・シフリン「スパイ大作戦のテーマ」、BEGIN(森山良子作詞)「涙そうそう」、チャイコフスキー「くるみ割り人形組曲より」他

青松寺オフィシャルサイト⇒コチラへ!

photo/「青松寺 花まつり」イベントのチラシより。「花まつり」は4月8日だが、イベントは土日に設定されている。

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勉強会

Butai3月15日、長唄 佐門会勉強会@内幸町ホール。1曲目の「伊勢参宮」(いせまいり)に出演した。

この勉強会は今回で104回を数える。入場無料。佐門会員の若手による演奏会だ。文字通り「勉強」を目的としたもので、私のような新米名取も参加できる貴重な機会。この会に出させていただくのは2回目だが、初回の昨年春の会では合奏曲「春興」だけの参加だったので、唄と合わせるのは今回が初めてである。

昨年12月末に曲が決まって、お稽古は年明けから。「伊勢参宮」は四世杵屋佐吉の曲でうちの一門のものだが、私は演奏会で聴いたことがあるだけで、もちろん弾いたこともなく…。本番まで2ヶ月半、舞台では譜面は見られない。とりあえず覚えなきゃ!というところからのスタートだった。

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ハウスダスト発見!

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15日の勉強会(「長唄 佐門会勉強会」@内幸町ホール 13:30開演・入場無料)直前だが、ぎりぎりまで仕事モード。本浚え前日(つまり本日)に取材、それが2日後の本番前日に締め切りらしい。いや、人ごとではないっす。確かに今週は13日と15日NGと伝えたが、その間隙を縫って嵌め込むとは。編集のKさん、さすがデス~。

肝心の演奏も過去2回の下浚えでは三味線の調子合わせから無茶苦茶で、先輩たちに迷惑をかけっぱなし。お姐さま方、申し訳アリマセンです。その後、三味線屋さんに糸巻きを調整してもらったのでハード面はマシになったはず。あとは私の技術次第。もっとも、これが一番の問題なんだけど。さて、明日の本浚えはどーなりますやら。

諸々ストレスを感じるこの頃、今一番のリラクゼーション(現実逃避とも言いますな)はお掃除! 先日、この春発症したアレルギー性鼻炎の原因がハウスダスト&ダニと判明。ホットカーペットを捨て、布団カバーやシーツ、クッションカバー、ラグを洗いまくり、アレルクリンを散布し始め、新しい掃除機を購入した。

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毛氈7段

長唄協会演奏会@国立劇場大劇場。

17時前に現地に到着。けっこう人が入っている。「熊野」から席に着く。国立大劇場は1階よりも2階のほうが音がよいような気がする。舞台も見やすいし。2階の後ろ目、真ん中あたりの席で鑑賞。

「熊野」「松の翁」「勧進帳」「四季山姥」「二つ巴」「臥猫」「土蜘」「娘道成寺」。かなり遅めに行ったのに、8曲も聴けた。開演11時30分、計21曲。全曲を座席にきちんと座って聴いた人はいるのだろうか。もしいるとすれば、エコノミー症候群が心配だ…。

四世杵屋佐吉が作った名曲「二つ巴」は上下巻通しで演奏された。上と下を男女で分分けるなど趣向を変えて演奏することが多いので、メンバーを変えずに一気に最後まで演るのは妙に新鮮な感じ。家元を始め、皆さまおつかれさまでした~。

「二つ巴」のあと楽屋へちらりと伺った。そこは本日の大トリ、各派女子合同による「娘道成寺」にご出演のお姐さま方でいっぱい。鼻炎で嗅覚が鈍っている私でも感じるほど、おしろいのにおいがあちこちから。演奏が終わった男性陣はいつも以上に長居は無用という雰囲気で撤収の早いこと、早いこと。ご挨拶もそこそこに、私も再び席へ。今度は3階で聴く。なるほど、3階も悪くない。

「娘道成寺」の前に20分の休憩が入った。女流合同はなんと7段の大舞台。これはさすがに廻り舞台が使えないのだろう。セッティングに20分かかるということだ。この待ち時間がちょっと興醒めだったけれど、幕が上がり、その豪華な舞台に圧倒された。

緋毛氈が敷かれた7段に並ぶは、181名の黒紋付のお姐さま方。唄も三味線もお囃子もぎゅうぎゅうだ。とくに唄はかなり窮屈そう。曲を楽しむ前に、間隔の狭さとか左右の音のズレ(思ったほどのズレではなかったが)とか、上のほうの段に上がるのは大変そうとか、そんなことばかり気になってしまった。華やかというより、とにかく迫力を感じた1曲。圧巻でゴザイマシタ!

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二つ巴

14日、佐門会演奏会@内幸町ホール。開演18時。平日なので、夜の開演はありがたい。

長唄の演奏会は平日に行われることも多く、仕事をもつ身にはつらいときがある。19時開演だと会社勤めの友人たちも誘いやすいのだが。終演時間等を考えると18時スタートでぎりぎりなのかな。

番組は「靱猿」「吾妻八景」「二つ巴 上の巻/下の巻」「蜘蛛拍子舞」。「二つ巴」の後に休憩。この日は受付のお手伝いをさせていただいたので、場内でフルコーラス聴いたのは「二つ巴」のみ。あ、もちろん、ほかの曲はモニターでしっかりチェックしておりまする。

「二つ巴」(作詞 竹芝金作、作曲 四世杵屋佐吉/現・家元七代目のお爺様)は上下巻の二部構成で、大正6年初演。忠臣蔵の茶屋場と大星由良助(大石内蔵助)の東下り、討ち入り、本懐、引き上げが芝居風に描写されている。曲タイトルは大石家の家紋に由来。

上巻の副題は、-遊興は花の夕-。歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」の七段目「一力茶屋の場」の幕開きにかかる「花に遊はば 祇園あたりの色揃い」という下座音楽の印象的なフレーズから始まる。演奏会でも舞台の幕を開ける前から三味線が前弾きを弾き始め、幕が開いて唄が始まり、じつに華やか。わが一門の曲で、私も以前、上の巻の稽古をつけていただいている。アップテンポでノリがよく、弾いていて非常に気持ちがよい曲だ。当然ながら私は弾きこなすにはいたっておらず、うまく弾けないところもたくさんある。それでも弾いていてすごくいい気分になれるし、とにかく楽曲として非常におもしろい。

この曲は江戸時代に生まれたいわゆる古典の楽曲とは趣が異なり、使われる手(三味線のフレーズ)もモダンな感じでドラマティック。といっても、作られたのは90年も前になるわけで、もはや“現代” 風とはいえないけれど。上の巻のラストは踊り地を演奏しながらだんだんと音が小さくなり、暗転する。開幕でフェイドイン、閉幕でフェイドアウト。まさに芝居さながらの演出だ。

下巻-本懐は雪の旦-は、「頃しも師走中旬とて 剣の風に打ちまざり」と豪快な大薩摩から始まる。四十七士が高師直(吉良上野介)邸に討ち入るさまから、本懐、そして引き上げとつながる。大薩摩が討ち入りのチャンバラシーンを思わせ、とにかく勇壮でカッコいい。これをビシビシと弾けるようになれたらいいなぁ…。

上巻を女性が、下巻を男性が担当することが多く、今回もそれぞれ五丁五枚、四丁四枚で演奏された。大曲だが重くなく、さらりと聴けるのは佐門ならでは。個人的に演奏はもっとメリハリがあるほうが好みなのだが、品のよさと独特の妙味を感じることができ、この曲のすばらしさを再認識した次第。

くしくもこの日・14日は討ち入りがあったとされる日。寒い1日だった。みなさま、おつかれさまでございました。

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ちりとてちん

Chiri_tote_chinNHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」にハマっている。朝のテレビはNHKをつけっぱなしにしていることが多く、最近の朝ドラ(今は“朝の”という名称は使われてないよーですが)は、なんとなく見ているという感じ。なんとなく、というのはおもしろくないドラマもあったから。とくに前作とかね…。

「ちりとてちん」は10月の第1週初日を見て、なんかテンポが速くて落ち着かないドラマやなぁ、と思った。でも、子役の女の子がかわいくて、ほかの役者さんもみな演技がうまく、そのドタバタぶりがすごく楽しくて。小浜と大阪という舞台も、ツボにハマりすぎ。東京に引っ越してもうずいぶん経つけど、私は大阪で生まれ育った身。あの橋は昔、アイツと歩いたな~とか、小浜は中学のときの臨海学校で2kmの遠泳をした記憶が鮮烈で、ああ、泳ぎだけは得意だったなぁ~とか、いろいろと感慨にふけったり。

このドラマでは上方落語の世界がおもしろおかしく描かれているが、私は落語より漫才のほうが好きだったし(やっさんLOVE。やすきよが漫才キングだといまだに思ってる)、落語については、そういえば松鶴さん、枝雀さんの落語がおもしろかったなぁという程度の認識しかなかった。大阪にいたころ、何人かの落語家さんにもお会いしているのだけどね…。江戸の落語も「笑点」をたまに見るという程度。「笑点」は寄席の雰囲気を楽しむバラエティ番組だし、落語を鑑賞するという下地は私にはない。

ところが昨年、上方落語関連のオシゴト([*]後述)をさせていただき、落語を聴いたり、関連本を読んだり、ゆかりの場所を訪ねたりして、落語っていいかもと思うようになった。落語は江戸より上方のほうがなじみやすい。そう思うのは、私が大阪出身だからだろう。

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プレ講座「長唄三味線(歌舞伎長唄の話・実演)」

Hosozaoこの秋、わが師匠がカルチャースクールで講座を始めることになり、9/23(日)にその「プレ講座」(お試し回)が開かれることになった。講座のタイトルは「長唄三味線(歌舞伎長唄の話・実演)」。私も少しお手伝いすることに。

本日、プレ講座の内容について作戦会議。えーと、少しだけネタバレを。2本立てで、大雑把に言えば「三味線にふれてみよう・弾いてみよう」「歌舞伎の名シーンに使われる長唄の解説と実演」という感じ。23日はオープン講座なので、受講生の数もわからず(ゼロの可能性も!)、こちらもまったく手探りの状態だ。生徒さんがたくさん来られた場合は三味線の実技が行き渡るかどうかも不安。どうなることやら~。つーか、まず、私自身お稽古しないとヤヴァイです。

お試しでも有料だから、「サクラ大歓迎!みんな来てね~!」というわけにもいかず…。連休の中日だしねぇ。でもでも、ご興味のある方はぜひお越しくださいませ! 当日、教室にてみなさまをお待ち申し上げまする。

目黒学園カルチャースクール 
http://www.megurogakuen.co.jp/index.html

●長唄三味線(歌舞伎長唄の話・実演)
講師/杵屋佐近
   [(社)長唄協会演奏委員長・長唄佐門会幹事]
   杵屋佐喜三郎
   [長唄佐門会幹事]

【プレ講座】
日時:2007年9月23日(日)13:00~14:30
場所:目黒学園カルチャースクール 
   第三教室 若葉興業ビル(JR目黒駅西口徒歩3分)
    東京都目黒1-3-17 若葉興業ビル3階
受講料:1050円

ちなみに本講座は以下の日程。
【10月開講 本講座】
日時:2007年10月~12月 第1・3日曜
   10/7、10/21、11/4、11/18、12/2、12/16
   13:00~14:30(全6回 計18900円)

歌舞伎や長唄に興味ある方がお近くにおられましたら、「こんなのあるみたい!」とぜひぜひお伝えください。みなさま、どうぞよろしくお願い申し上げます<m(__)m>

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