愛宕にて
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この週末、お寺で三味線を弾くことに。広いお堂で三味線はどんな音色になるのだろうか。
場所は愛宕の青松寺。ここで行われる「花まつり」は、長唄、歌劇(語りと歌)、クラシック演奏、合唱などさまざまな音楽で彩られる。今年のイベントに合奏曲で出させていただくことになった。はい、足を引っ張らないように頑張ります…。
桜は散り始めているけれど、春のひととき、みなさまぜひぜひお越しください! 長唄は5日(土)17:00~。入場無料です。境内は蓮の花の光のオブジェで幻想的な空間になっているとか(3/31~4/8)。こちらもぜひお楽しみに。
釈迦降誕祭「青松寺 花まつり」
日時:2008年4月5日(土)17:00~、6日(日)14:00~
場所:青松寺観音聖堂(入場無料)
東京都港区愛宕2-4-7
東京メトロ日比谷線「神谷町」駅 3番出口 徒歩8分
都営三田線「御成門」駅 A5番出口 徒歩5分
慈恵医大病院向かい
プログラム:
●5日17:00~
《第1部》三味線と長唄
出演/杵屋佐吉、杵屋佐臣、門下一同 曲目/三弦二重奏曲「春興」、「吾妻八景」
《第2部》物語と歌「お釈迦様の誕生」
脚本/山本清多、語り/西川明(劇団民藝)、歌/牧川修一、五十嵐修、松本宰二、木村俊光、演目/青松寺オリジナル作品「お釈迦様の誕生」
●6日14:00~
《第1部》チェンバロソロ
演奏/佐野美友子 曲目/D.ブクステフーデ「プレリューディウム ト長調 BuxWV163」、J.S.バッハ「アンナ・マグダレーナ バッハのための音楽帳より」他
《第2部》女性だけのアカペラ・カルテット
出演/XUXU(しゅしゅ) 曲目/ラロ・シフリン「スパイ大作戦のテーマ」、BEGIN(森山良子作詞)「涙そうそう」、チャイコフスキー「くるみ割り人形組曲より」他
青松寺オフィシャルサイト⇒コチラへ!
photo/「青松寺 花まつり」イベントのチラシより。「花まつり」は4月8日だが、イベントは土日に設定されている。
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3月15日、長唄 佐門会勉強会@内幸町ホール。1曲目の「伊勢参宮」(いせまいり)に出演した。
この勉強会は今回で104回を数える。入場無料。佐門会員の若手による演奏会だ。文字通り「勉強」を目的としたもので、私のような新米名取も参加できる貴重な機会。この会に出させていただくのは2回目だが、初回の昨年春の会では合奏曲「春興」だけの参加だったので、唄と合わせるのは今回が初めてである。
昨年12月末に曲が決まって、お稽古は年明けから。「伊勢参宮」は四世杵屋佐吉の曲でうちの一門のものだが、私は演奏会で聴いたことがあるだけで、もちろん弾いたこともなく…。本番まで2ヶ月半、舞台では譜面は見られない。とりあえず覚えなきゃ!というところからのスタートだった。
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15日の勉強会(「長唄 佐門会勉強会」@内幸町ホール 13:30開演・入場無料)直前だが、ぎりぎりまで仕事モード。本浚え前日(つまり本日)に取材、それが2日後の本番前日に締め切りらしい。いや、人ごとではないっす。確かに今週は13日と15日NGと伝えたが、その間隙を縫って嵌め込むとは。編集のKさん、さすがデス~。
肝心の演奏も過去2回の下浚えでは三味線の調子合わせから無茶苦茶で、先輩たちに迷惑をかけっぱなし。お姐さま方、申し訳アリマセンです。その後、三味線屋さんに糸巻きを調整してもらったのでハード面はマシになったはず。あとは私の技術次第。もっとも、これが一番の問題なんだけど。さて、明日の本浚えはどーなりますやら。
諸々ストレスを感じるこの頃、今一番のリラクゼーション(現実逃避とも言いますな)はお掃除! 先日、この春発症したアレルギー性鼻炎の原因がハウスダスト&ダニと判明。ホットカーペットを捨て、布団カバーやシーツ、クッションカバー、ラグを洗いまくり、アレルクリンを散布し始め、新しい掃除機を購入した。
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長唄協会演奏会@国立劇場大劇場。
17時前に現地に到着。けっこう人が入っている。「熊野」から席に着く。国立大劇場は1階よりも2階のほうが音がよいような気がする。舞台も見やすいし。2階の後ろ目、真ん中あたりの席で鑑賞。
「熊野」「松の翁」「勧進帳」「四季山姥」「二つ巴」「臥猫」「土蜘」「娘道成寺」。かなり遅めに行ったのに、8曲も聴けた。開演11時30分、計21曲。全曲を座席にきちんと座って聴いた人はいるのだろうか。もしいるとすれば、エコノミー症候群が心配だ…。
四世杵屋佐吉が作った名曲「二つ巴」は上下巻通しで演奏された。上と下を男女で分分けるなど趣向を変えて演奏することが多いので、メンバーを変えずに一気に最後まで演るのは妙に新鮮な感じ。家元を始め、皆さまおつかれさまでした~。
「二つ巴」のあと楽屋へちらりと伺った。そこは本日の大トリ、各派女子合同による「娘道成寺」にご出演のお姐さま方でいっぱい。鼻炎で嗅覚が鈍っている私でも感じるほど、おしろいのにおいがあちこちから。演奏が終わった男性陣はいつも以上に長居は無用という雰囲気で撤収の早いこと、早いこと。ご挨拶もそこそこに、私も再び席へ。今度は3階で聴く。なるほど、3階も悪くない。
「娘道成寺」の前に20分の休憩が入った。女流合同はなんと7段の大舞台。これはさすがに廻り舞台が使えないのだろう。セッティングに20分かかるということだ。この待ち時間がちょっと興醒めだったけれど、幕が上がり、その豪華な舞台に圧倒された。
緋毛氈が敷かれた7段に並ぶは、181名の黒紋付のお姐さま方。唄も三味線もお囃子もぎゅうぎゅうだ。とくに唄はかなり窮屈そう。曲を楽しむ前に、間隔の狭さとか左右の音のズレ(思ったほどのズレではなかったが)とか、上のほうの段に上がるのは大変そうとか、そんなことばかり気になってしまった。華やかというより、とにかく迫力を感じた1曲。圧巻でゴザイマシタ!
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14日、佐門会演奏会@内幸町ホール。開演18時。平日なので、夜の開演はありがたい。
長唄の演奏会は平日に行われることも多く、仕事をもつ身にはつらいときがある。19時開演だと会社勤めの友人たちも誘いやすいのだが。終演時間等を考えると18時スタートでぎりぎりなのかな。
番組は「靱猿」「吾妻八景」「二つ巴 上の巻/下の巻」「蜘蛛拍子舞」。「二つ巴」の後に休憩。この日は受付のお手伝いをさせていただいたので、場内でフルコーラス聴いたのは「二つ巴」のみ。あ、もちろん、ほかの曲はモニターでしっかりチェックしておりまする。
「二つ巴」(作詞 竹芝金作、作曲 四世杵屋佐吉/現・家元七代目のお爺様)は上下巻の二部構成で、大正6年初演。忠臣蔵の茶屋場と大星由良助(大石内蔵助)の東下り、討ち入り、本懐、引き上げが芝居風に描写されている。曲タイトルは大石家の家紋に由来。
上巻の副題は、-遊興は花の夕-。歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」の七段目「一力茶屋の場」の幕開きにかかる「花に遊はば 祇園あたりの色揃い」という下座音楽の印象的なフレーズから始まる。演奏会でも舞台の幕を開ける前から三味線が前弾きを弾き始め、幕が開いて唄が始まり、じつに華やか。わが一門の曲で、私も以前、上の巻の稽古をつけていただいている。アップテンポでノリがよく、弾いていて非常に気持ちがよい曲だ。当然ながら私は弾きこなすにはいたっておらず、うまく弾けないところもたくさんある。それでも弾いていてすごくいい気分になれるし、とにかく楽曲として非常におもしろい。
この曲は江戸時代に生まれたいわゆる古典の楽曲とは趣が異なり、使われる手(三味線のフレーズ)もモダンな感じでドラマティック。といっても、作られたのは90年も前になるわけで、もはや“現代” 風とはいえないけれど。上の巻のラストは踊り地を演奏しながらだんだんと音が小さくなり、暗転する。開幕でフェイドイン、閉幕でフェイドアウト。まさに芝居さながらの演出だ。
下巻-本懐は雪の旦-は、「頃しも師走中旬とて 剣の風に打ちまざり」と豪快な大薩摩から始まる。四十七士が高師直(吉良上野介)邸に討ち入るさまから、本懐、そして引き上げとつながる。大薩摩が討ち入りのチャンバラシーンを思わせ、とにかく勇壮でカッコいい。これをビシビシと弾けるようになれたらいいなぁ…。
上巻を女性が、下巻を男性が担当することが多く、今回もそれぞれ五丁五枚、四丁四枚で演奏された。大曲だが重くなく、さらりと聴けるのは佐門ならでは。個人的に演奏はもっとメリハリがあるほうが好みなのだが、品のよさと独特の妙味を感じることができ、この曲のすばらしさを再認識した次第。
くしくもこの日・14日は討ち入りがあったとされる日。寒い1日だった。みなさま、おつかれさまでございました。
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NHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」にハマっている。朝のテレビはNHKをつけっぱなしにしていることが多く、最近の朝ドラ(今は“朝の”という名称は使われてないよーですが)は、なんとなく見ているという感じ。なんとなく、というのはおもしろくないドラマもあったから。とくに前作とかね…。
「ちりとてちん」は10月の第1週初日を見て、なんかテンポが速くて落ち着かないドラマやなぁ、と思った。でも、子役の女の子がかわいくて、ほかの役者さんもみな演技がうまく、そのドタバタぶりがすごく楽しくて。小浜と大阪という舞台も、ツボにハマりすぎ。東京に引っ越してもうずいぶん経つけど、私は大阪で生まれ育った身。あの橋は昔、アイツと歩いたな~とか、小浜は中学のときの臨海学校で2kmの遠泳をした記憶が鮮烈で、ああ、泳ぎだけは得意だったなぁ~とか、いろいろと感慨にふけったり。
このドラマでは上方落語の世界がおもしろおかしく描かれているが、私は落語より漫才のほうが好きだったし(やっさんLOVE。やすきよが漫才キングだといまだに思ってる)、落語については、そういえば松鶴さん、枝雀さんの落語がおもしろかったなぁという程度の認識しかなかった。大阪にいたころ、何人かの落語家さんにもお会いしているのだけどね…。江戸の落語も「笑点」をたまに見るという程度。「笑点」は寄席の雰囲気を楽しむバラエティ番組だし、落語を鑑賞するという下地は私にはない。
ところが昨年、上方落語関連のオシゴト([*]後述)をさせていただき、落語を聴いたり、関連本を読んだり、ゆかりの場所を訪ねたりして、落語っていいかもと思うようになった。落語は江戸より上方のほうがなじみやすい。そう思うのは、私が大阪出身だからだろう。
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この秋、わが師匠がカルチャースクールで講座を始めることになり、9/23(日)にその「プレ講座」(お試し回)が開かれることになった。講座のタイトルは「長唄三味線(歌舞伎長唄の話・実演)」。私も少しお手伝いすることに。
本日、プレ講座の内容について作戦会議。えーと、少しだけネタバレを。2本立てで、大雑把に言えば「三味線にふれてみよう・弾いてみよう」「歌舞伎の名シーンに使われる長唄の解説と実演」という感じ。23日はオープン講座なので、受講生の数もわからず(ゼロの可能性も!)、こちらもまったく手探りの状態だ。生徒さんがたくさん来られた場合は三味線の実技が行き渡るかどうかも不安。どうなることやら~。つーか、まず、私自身お稽古しないとヤヴァイです。
お試しでも有料だから、「サクラ大歓迎!みんな来てね~!」というわけにもいかず…。連休の中日だしねぇ。でもでも、ご興味のある方はぜひお越しくださいませ! 当日、教室にてみなさまをお待ち申し上げまする。
目黒学園カルチャースクール
http://www.megurogakuen.co.jp/index.html
●長唄三味線(歌舞伎長唄の話・実演)
講師/杵屋佐近
[(社)長唄協会演奏委員長・長唄佐門会幹事]
杵屋佐喜三郎
[長唄佐門会幹事]
【プレ講座】
日時:2007年9月23日(日)13:00~14:30
場所:目黒学園カルチャースクール
第三教室 若葉興業ビル(JR目黒駅西口徒歩3分)
東京都目黒1-3-17 若葉興業ビル3階
受講料:1050円
ちなみに本講座は以下の日程。
【10月開講 本講座】
日時:2007年10月~12月 第1・3日曜
10/7、10/21、11/4、11/18、12/2、12/16
13:00~14:30(全6回 計18900円)
歌舞伎や長唄に興味ある方がお近くにおられましたら、「こんなのあるみたい!」とぜひぜひお伝えください。みなさま、どうぞよろしくお願い申し上げます<m(__)m>
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12日、第五回「樂名會」@日本橋公会堂ホール(日本橋劇場)。わが家元も同人の長唄演奏会。最寄駅は水天宮前だ。神田祭真っ只中、神輿があちこちに! ここはお江戸日本橋。長唄を聴くには絶好のロケーションである。
番組は「月の巻」「外記猿」「石橋」「臥猫」「船弁慶」。濃厚だ。ここ数日の初夏を思わせる気候のなか、この編成はなにか暑苦しいような…(気候のせいというのもヘンな話で、失礼!)。しかし演奏は全体的にさらりとして、重すぎるということもなく。さすがに演奏時間約53分の「船弁慶」が終わった後は、お腹いっぱいな気分だったけど。
「外記猿」でお囃子を入れず笛と三丁三枚だけで演奏というのは、個人的に初めて観た。ほかの番組とのバランスもあるのだろうが、シンプルに徹した印象。また、構成のシンプルさという点では二丁二枚の「臥猫」が群を抜いていたが、この曲自体がちょっと変わっていておもしろい。モダンな曲想だけど、作られたのは18世紀半ばごろ。鳥羽屋三右衛門作曲。「眠り猫」とも呼ばれる“秘曲”だそうだ。
「月の巻」は女流の唄と男性の三味線。華やかで美しかった。江戸後期の作で、狂言(歌舞伎)「月雪花蒔絵の巵(つきゆきはなまきえのさかずき)」三変化で使われた曲という。「雪の巻」は清元「納豆売」で、「花の巻」は長唄「巌磐石千歳草摺(いわおばんじゃくちとせのくさずり)」。歌舞伎で、どのように演じられたのか興味深い。
「石橋」はカッコよくて品があり、私が好きな曲のひとつ。ここではすっきり系?にまとめた感じ。お囃子もカッコよかった! トリの「船弁慶」は明治3年(1870)、能+三味線というコンセプトから生まれた“今様能楽”の曲。唄も三味線もお囃子もすべて聴かせどころはたっぷりだが重すぎず、流れはスムーズでむしろ軽快な印象もあった。そういうところが、樂明會らしさなのだろうか。
見た目ヘビーなフルコースだけれど、胃もたれせず、後味すっきり。そんな感じ。でも、個人的にはデザートはもう少し濃くてもよかったかな。別腹だし~。……諸先生方には、私が長唄について語るなど百年早い!と叱られそうだけど、書いちゃいました。ごく私的な感想ということでご理解くださいませ。ああ、三味線頑張ります~。
photo/終演後、日本橋公会堂を出ると目の前に神輿が出ていた。祭だねぇ。この神輿は写真のようにおとなしめだったけど、大通りのあたりは神輿や太鼓の練りがたくさん出ていて、にぎやかだった。
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2月17日、長唄協会80周年記念パーティー@東京會舘ローズルーム。
長唄協会の創立80周年を記念した集まりで、副題は「受け継ぎたいもの -過去から未来へ-」。長唄協会の重鎮、幹部の先生方、演奏家の方々など錚々たるメンバーが集い、会場はじつに華やか。中村雀右衛門丈もいらしていて、祝辞を述べておられた。ロビーでも会場内でも、雀右衛門サンを近くで見られてラッキ~(ミーハーでスミマセン)。司会はNHKの葛西聖司アナウンサー。歌舞伎、邦楽といえば、男性アナでは今はこの方ですね。
このパーティーを彩る特別プログラムは、歴代の会長・副会長など名人17人の画像、動画、音源で構成したDVD「偉大なる先人達」と、50人ほどの子どもたちの長唄合同演奏。
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第101回 長唄 佐門会演奏会@内幸町ホール。17時開演。年末の月曜日のこの時間はさすがに厳しい。それでも、仕事をなんとか片付けて(先延ばしにしただけとも云ふ…)、30分ほど遅れて会場へ。
内幸町ホールは小さいから、私が着いたときにはすでにあらかた席が埋まってしまっていた。隅っこで立って演奏を聴く。「二人椀久」。本日は、2曲目でこの大曲がかかっている。「椀久」は私の大好きな曲。踊りの地だが、演奏だけでも華やかでじつにカッコいい。唄、三味線、そしてお囃子が巧妙に組み合わせられた曲で、緩急のつけどころがポイント。「お茶の口切~」からの盛り上がりは、何度聴いてもゾクゾクする。
さて、わが佐門の「椀久」は。合方がちょっと地味めなような気がしたけど、これが佐門の手だ。パワーに振るのでなく、古風で上品にさらりと曲を進め、聴かせていく演奏。同じことを、トリの「勧進帳」でも感じた。モダンの対極。クラシカルで、品よくまとまっているという趣き。これもまた美しいと思った。先生方、そして関係者のみなさま、おつかれさまでございました。
帰りの地下鉄の中、iPodで選んだのはもちろん「椀久」。芳村伊十郎全集より。こちらは力と強さ、そして粋方面に完全に振り切った感じ。うーん、これもカッコよすぎます。
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ゆらり、ふらりと隅田川&東京湾。浴衣を着て、三味線を弾いた。隅田川の情景を描いた「佃」の相方をチョイス。これはもちろん、うちの師匠のアイデアでございますが。
余興として人を楽しませる芸は、演奏会仕様のものとはまったく違うノリと勢いが必要だ。芝居の下座に近い感じ。その場に合わせた、アドリブがとても大事だ。またひとつ、勉強になりました。
楽しい機会をThanks! お誘いくださったファッション誌「S」のK編集長ほか、スタッフのみなさんや、あの場で出会った方々。メインゲストのAちゃん&ママも本当にありがとう。そして師匠、お世話になりました。
photo/上・19時すぎ、出航。あたりはまだ少し明るかった。
中・手ぶれしまくってるが、それも味ってことで。レインボーブリッジが左に見えるあたり。
下・藍地に椿の柄の浴衣に合わせた、名古屋帯と帯締め、帯揚げ。トンボ柄がかわいくて、買ってしまった絽の帯揚げのデビューです。演奏をするときは、浴衣の会でも長じゅばんをきっちり着て襟を出し、帯はお太鼓、そして足袋を履く。それが決まりだ。
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あいにくの雨模様だったが、たくさんのお客さまがいらして、「祭」らしく、会場は華やかな雰囲気に満ちていた。演者の一員として、あの場に居られたことを本当にうれしく思う。
朝イチで「鶴亀」を合同で。そして、7時間ほど(!)間が空いて、夕方に「吾妻八景」。朝は黒の紋付を着たが、午後に着替えて、いざ、本番。よく知られた名曲だから、ミスも目立ってしまう。もうドキドキだ。下浚えでいろいろと失敗してヤバかったのだが、その部分は本番でなんとか修正できたかも。でも、ほかの部分で思いっきり関係ない糸を「ベェ~ン」と叩いてしまったり…。ああ、精進が足りませぬ。師匠、すみません。
今回、助演してくださった先生方の唄声と三味線の音を、演奏しながら客観的に聴くことができたのが驚き。声や節のつけ方の違い、小気味よい撥の音、上調子のリズム…。いろんな音が耳に入ってきた。お囃子なしの三丁三枚というシンプルな構成で臨んだ「吾妻八景」だが、さまざまな音が合わさって、すごく深い。こんなふうに感じたのは初めてだ。
「よかったよ」と師匠や先生方がおっしゃってくれたのが何よりもうれしい。同時に、細かい部分でポロポロとミスをした超未熟な自分というのもヒシヒシと実感できて、背筋がまた凍るような思いも…。ともあれ、祭は終盤、大いに盛り上がり、無事に終了した。
トリの「小鍛冶」(家元・杵屋佐吉師ご子息の名披露目)の演者がそのまま舞台に残り、ラストにご祝儀として「老松」を演奏。唄方の先生方が舞台の袖からそこに加わって、合唱になった。あの瞬間、会場が一体になったような気がした。和やかで、よい終わり方だったと思う。ちょっとウルッときてしまったよ。
家元、師匠、先生方、そして先輩方ほか同好のみなさま方に感謝。そして、来てくれた友人たちや仕事仲間に感謝。また、仕事等で来られなくなったとかえって気を遣わせてしまった方には、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
photo/上・私宛に届いた楽屋見舞のお花。うれしかったよ~。ありがとう。
下・名披露目となった、家元ご次男の杵屋佐喜さんから頂いたまきものの手拭の熨斗(のし)。おめでとうございます。
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6月9日金曜日。本日は国立劇場小劇場にて「長唄 佐門祭」でございます。
昨日(8日)、下浚えで国立劇場2Fの稽古場へ。ここで歌舞伎の稽古もやってるんだな~、と、ちょっと感動。いよいよ本番、がんばります。
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ワールドカップまであと2日!と、どの局のアナウンサーも連呼している。さすがに今日になると、ずいぶん堪(こた)えなくなってきた。
そうそう、あと2日でワールドカップだけど、その朝と夕方にとりあえず大事な、大事な舞台があるのよ、アタクシには。なのに、今日もまだ仕事を抱えていて、もう何が何やら、という感じ。ただ、舞台に集中できない苛立ちはあるが、焦りはない。忙しいから、かえって気が紛れているのかも。
明日は下浚え(したざらえ=リハーサル)。本日もお稽古をしてくださった師匠に感謝。今日、指摘いただいたところは(ある箇所で大きな間違いをしていたことが今日、発覚! 解釈の違いどころの話ではない。ワタシのノリが根本的にNGだったらしい。うーん、ヤバすぎ)、えーっと、もう本番まで修復不能かと思われますが、がんばります。
雨が心配。明日は大丈夫そうだが、明後日の本番の日は雨模様みたいだ。もう梅雨なんだね。
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ワールドカップまであと1週間。テレビでは、連日、ワールドカップ開幕のカウントダウンが繰り返されている。
非常に楽しみ! しかしその日は私が長唄の舞台に乗る日でもあり、ニュースを見るたびにプレッシャーが募る、募る。三味線に関してはいまだ不安材料だらけだし、まだ開き直れない。
あと数日、あがいてみる。
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サッカー日本代表、ドイツへ移動。
ワールドカップまであと2週間。日本代表の面々が本日、開催国ドイツへ。成田空港での出国のようすをニュースで放映していたが、見送る人たちが意外に少なかったような。たまたま、そう見えただけだと思うけど、びっしり鈴なりという感じではなく、黄色い声援も控えめで。4年前は国内開催ということもあって、代表の行くところはどこもすごい人出だった。あれはちょっと異様だったもんねぇ。
いよいよ本番!と、こちらも気合が入ってきた。開催日の9日は、長唄のお浚い会。ワールドカップも気になるが、その前に、まず舞台をきちんと終えなくては。
当日は朝から着物で国立劇場へ。終演は午後9時を過ぎるだろう。日本時間の深夜1時(現地時間午後6時)から、オープニングゲームのドイツvsコスタリカが始まる。当然、ナマで観たいわけで…。過酷な1日になりそうだ。
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ゴールデンウイーク突入。しかし、毎年のことながら2日までは普通に忙しく、後半の数日間も取材や撮影はないものの、連休明けに入稿の仕事(要するに「宿題」!)のために、完全に休みというわけにはいかない。お稽古もあるし…。
連休後半は、三味線もちゃんと練習しなくては。舞台まで40日を切ってしまった。やばいっす。
というわけで、今日はいつもより高めの五本(C♯)に調子を合わせて弾いてみた。和楽器は、唄い手の声の高さに合わせて調弦を変えていく。三味線では調弦とはいわず、「調子を合わせる」というのが一般的な表現だ。一の糸(低音)の音を基本に合わせ、一の糸の高さによって一本、二本…と、調子を「本」で表わす。一本=A(ドレミの「ラ」)。稽古では三本(B)か四本(C)に合わせることが多いかな。
もっとも基本となる「本調子」の調弦をドレミでいえば、三の糸:二の糸:一の糸=シ:ミ:シとなる。三の糸と一の糸は1オクターブ。四本の調子の場合、低いシは絶対音階ではC(ドレミの「ド」)なので、実際にはシ:ミ:シではない。しかし、ドレミ音階に直したものを数字で表記する青柳や研精会の譜本では、一の糸がどの高さでも、「本調子」は低いシ(・7):ミ(3):シ(7)である。
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メンテナンスを終えたばかりの三味線を弾いてみた。高音がよく響く。ちょっと硬質な音だけど、時間の経過とともに皮が緩んで音が丸くなっていくので、最初はこのぐらい硬いほうがよい。3時間ぐらい鳴らしてようやく手になじんできたが、慣れるにはまだまだ時間がかかりそうだ。
三味線は個体差が激しい楽器だ。駒は他の三味線で使っているものをとりあえず合わせたが、この三味線は、高さのある駒がよいみたい。低い駒だと撥が少しさばきにくい。調子(調弦のこと。三味線は洋楽のように絶対音を調弦の基本とせず、人の声の高さに合わせて調子を変えていく)の高さにもよるけれど、3分5厘の駒でも、まだ低いような気がした。6厘にトライしてみるかなぁ。
駒が高いと糸がさらにピキッと張るわけで、音がとてもよく鳴る。しかし、その分、技術的にもかなりシビアになっていく。プロの演奏家さんは、みな高めの駒で高音も軽やかに奏でられる。ええ、それができれば本当にウツクシイのです。でも、ふだん低めの駒にして、ゆるーくお稽古している私にとっては難しい問題だ。お浚い会も近いので、そろそろ高めの駒で舞台モードにしなければ~。
photo/張りたての皮に駒を置いて、糸をのせて。駒の高さによって、弾き心地も音も大きく変わってくる。
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先日、メンテナンスと皮の張替えを依頼した古い紅木の三味線ができたと連絡アリ。
今朝、三味線屋さん(豪徳寺の亀屋邦楽器さん⇒HPはこちら。4月15日~22日に「恒例! 春の大売出し」を開催。三味線や琴、象牙やべっ甲の撥や駒などがセール価格で出ます。付属品も割引されるみたいですよ~)へ出向き、さっそくリペアされた三味線とご対面。
店先で少しさわらせてもらったが、よい音色! 皮が張りたてなので、音がとてもよく響く。先に選んでおいた黒い胴掛けと赤の音緒・紐も思ったとおりにモダンな感じに仕上がっていた(3/10を参照)。この胴掛けは麻の葉模様の印伝風。表面に凹凸があるので、腕を置いてもすべらない。胴ゴムなしでもきちんと留まりそう。
家に持って帰ったが、まだちゃんと弾いていない。この週末はガンガン音鳴らしといきますか。
photo/四ツ(猫の皮)を張った紅木の三味線。3つにたたんだ(分解した)胴の部分。
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春雨
1)春降る雨。特に若芽の出る頃、静かに降る細かい雨。 季語:春 。万葉集17「赤裳の裾の春雨ににほひひづちて」
2)(その形状から名づけた) 緑豆(リョクトウ)またはジャガイモ・サツマイモの澱粉から作った透明・線状の食品。とうめん。
3)うた沢・端唄の一。二上りで、最も流行した曲の一。
(by 広辞苑)
「はるさめ」と読むと食べ物をまず思い浮かべてしまうけれど、「しゅんう」と発音すれば、うん、文学的。今日の雨は風も雷も伴って静かな雨ではなかった。春雨というよりは春の嵐というべきか。
端唄の「春雨」は、男女の仲を鶯と梅にたとえた粋な曲。唄と三味線で艶(つや)を表現するのはとても難しい。小唄や端唄は長唄のように唄ってはいけないんだと、小唄の唄い手でもある盆栽のK先生がいつも言っている。
K先生によれば、長唄は格好いいがその名の通り長くて、気が張るとか。確かに。長唄は長いです。30分以上かかる曲も少なくないし、お稽古でも正座が未だにツラいっす。
歌舞伎の下座音楽として発展した長唄は、芝居や舞踊のために作られた楽曲が多い。お囃子を入れて華やかに演奏する舞台には伝統的な様式美がある。それがクラシックならではの魅力だと思うが、格式ばっているため、とくに演奏会でやるような大作ばかりだと聴くほうも肩が凝るかも。
朗々と唄うのでなく、情感を込めて粋に唄う。「春雨」もそのように唄い、三味線も粋に添えるものなのだろう。長唄にも「宵や待ち」「黒髪」など艶っぽい小品がたくさんあるが、それらはとても短いし(「宵や待ち」2分、「黒髪」4分)、三味線のテクニックとしては簡単なものが多い。しかし、「艶ヲモチテ」「シットリト」演奏しろ、などと譜本に書かれていたりして、なかなか奥が深く、難しい曲ばかりだ。
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1月に都内のお寺で婚儀は済んでいるが(ビデオと写真を見せていただいたが、お寺のお坊さんが神父さんのような役割でなかなか興味深かった!)、今回は立食式のお披露目パーティー。私もご招待にあずかり、参加させていただいた。
花婿も花嫁も終始リラックス。和やかな、よい会だった。お料理もおいしかったし~。新郎の先輩や仲間である長唄、お囃子関係の若手の演奏家の方々もたくさんいらしてて、日ごろの紋付袴と違うスーツ姿が新鮮。一瞬、誰だかわからなかったり(スミマセン)。
おめでとうございます。お幸せに。
photo/引き出物としていただいた、かわいい漆器。両家の家紋入りの桐の箱におさまっていた。ちょうどてのひらに乗るサイズで、手によくなじむ。ありがとう。
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連日、仕事三昧。休みなし。月末までこの忙しさは続きそうなのだが、ひと息つけそうなその頃、ちょっと楽しみにしているものがある。
縁あって、紅木の三味線を譲っていただくことになった。ただいま、三味線屋さん(豪徳寺の亀屋邦楽器さん⇒HPはコチラ!)にメンテナンスをお願い中。各パーツの調整と、皮の張り替えをしてもらっているところである。
その三味線につける新しい胴掛けも選んできた。黒地の胴掛けに赤い音緒と紐。仕上がりが、今から待ち遠しい。どんな音色がするのだろう。これを励みに、仕事、がんばろ~。
photo/黒地に細かい麻の葉模様(印伝のようにも見えた)が入った胴掛けと真っ赤な音緒、紐。粋な感じになるといいな。
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午後、三味線をガンガン弾いた。やはり、思いっきり音を出すと気持ちいい。夜、忍び駒をつけて控えめに弾くのとでは大違いだ。
少し頑張って2時間ぐらい弾いたら(といってもずっと正座するのは厳しく、休み休み弾いたわけだが)、右手の親指の付け根が痛くなった。2時間でコレかい! 軟弱者でスミマセン。
元々、軽い腱鞘炎があってほぼ慢性化しているのだけど、撥を力まかせに叩きつけすぎているようだ。長唄の撥さばきは、パワフルである必要はない。でもでも、ついつい…。力を抜いて弾けと、家元&師匠にしょっちゅう注意されているのだが…orz
そこで、疲れたときには甘いモノ。手の痛みもすぐに消えるさ~、とおやつタイム。コーヒーを淹れて、まだ空けてなかったチョコレートを開封した。
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演奏会鑑賞、神社で式典。週末から週明けにかけてイベントが続いた。
4日は「長唄佐門会第百回記念演奏会」@イイノホール。100回記念ということで、今回は全12曲の豪華版。わが師匠も4番組にご登場、しっかり聴かせていただきました。佐吉作品集という構成だったので一般に知られていない曲も含まれていたが、ご盛況でしたねぇ。よかったです。ご出演の先生方、みなさま、おつかれさまでした。
5日、日枝神社へ。名取式。私が名前を頂いたのは昨年だが、この日は昨年と今年の新名取11名の合同式典。本殿に並び、榊、盃を受けて返礼する。雅楽の生演奏つき。布で仕切られた陰での演奏だったので、詳細は見えず。残念。中をのぞきたかったなぁ。
神主さんの祝詞に、本名と芸名がちゃんと述べられていた。ああ、精進いたしまする~。
photo/今回、着た深緑の小紋。淡い色の花の刺繍が気に入っている。渋いマスタード地の織の帯を合わせ、帯締めは着物と同色にした。
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日ごろからお世話になっている、豪徳寺の三味線屋さん「亀屋邦楽器」にて購入。今は皮の張替えをお願い中。ヨロシクです~。亀屋さんはホームページがとても充実していて、ひそかにいろいろと勉強させていただいている。三味線の梱包の仕方なんかも載っていて、おもしろい。和楽器に興味のある方は、ぜひチェックして!
時代劇に出てくる芸者さんなどは、布の長袋で三味線を包んで持ち歩いていたりする。粋な姿にあこがれるが、三味線という楽器を知ると、あの状態で持ち運ぶのはあり得ないというか、無謀だと思うようになった。
三味線は非常に繊細な姿をしていて、とくに長唄用は棹の部分がもっとも細い「細棹」である。それを布でくるんだだけでぶらぶらと持ち歩くなんて、粗忽者の私には危険すぎる。
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久しぶりに旧同潤会アパートの前を歩く。再開発のビルはずいぶん出来上がっているようす。覆いがはずされて、1Fのテナントエリアが丸見えになっていた。ガラスも入っていないスペースも多く、コンクリートむき出しで内装はこれからという感じだが、ショップが立ち並ぶさまがなんとなく想像できた。
2F以上のフロアの窓枠の一部が焦げ茶色だった。工事中の仮枠なのかもしれないが、レトロな感じがして、ちょっとワクワク。アパートが壊されたときはただ残念でモダンなビルなんて嫌だなぁと思っていたけれど、今では完成が待ち遠しい。設計は安藤忠雄&森ビル。名称は表参道ヒルズとなる。
表参道を歩いたのは、太田記念美術館に行きたかったから。ここは浮世絵の美術館で、地味だがけっこうおもしろい展示をやっている。10/1から特別展「浮世絵の楽器たち」を開催中。行かねば~!と思いつつ、10月の前期展示は見逃してしまった。で、本日ようやく、後期展示を鑑賞。
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稽古場の三味線の皮がゆるんでいた。
破れたのでなく、縁の糊がはがれて少し浮いているような状態。張り替えなくてはいけない。高音のクリアな響きが美しい長唄三味線も、皮が傷んでしまってはこもった音しか出せなくなる。しかし、その三味線はくぐもっていてもベンベンとよく鳴って、低音は義太夫の太棹のような音になっていた。
今日のお稽古はその三味線を使った。弾いている曲が長唄でないように聴こえて、なんだか新鮮。お腹に響くような太い音がおもしろい。
皮のたるみがさらに広がったのか、弾いているとだんだん音が変わってきた。ベンベンがベロンベロンと締まりのない音になり。ベロンベロンまでいくと、皮がゆるんでいるのが撥を持つ右手にも伝わってくる。ボコボコした妙な感触。限界かな。
お稽古のあと、師匠から胴の部分だけ預かって三味線屋さんに持っていった。張り替えに2週間。皮を張りたての三味線はものすごくよく響き、大きな音が出る。楽しみだ。
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